シチュエーションドラマCD感想 18歳以上推奨分その1
ダミーヘッドマイク収録+18歳以上推奨の、
女性向けシチュエーションドラマCDの感想まとめ。
スノゥドロップス分です。
特に記載のないものは、ひよさんがシナリオ担当の作品です。
最初は18歳以上推奨分を全部一緒に書いていたのですが、
馬鹿みたいな長さになったので、ブランドごとに分けました。
それでもかなり長いですが…。
続きはネタバレ込みです。
推奨年齢なし分に比べて、若干直接的な単語等も使っています。
「恋。しかるべき」シリーズ
夏。秋。春。それぞれの季節に、自然豊かな田舎で綴られる恋。
病み要素はありません。
今後、「冬」も発売予定だそうです。
「恋。しかるべき ~森村 柚希編~」(CV:須賀紀哉さん)
柚希編は夏。
東京の大学に通い、久しぶりに帰郷したヒロインと、
彼女を一途に想い続けている、2つ年下の幼馴染・柚希の恋。
初恋の成就、恋人同士になった後の喧嘩など、
初々しく王道なラブストーリーが楽しめます。
Hは、女の子が経験ありで男の子は初めてという、
ひよさんでは珍しいパターンが新鮮でした。
18歳以上推奨ドラマCDは人を選ぶ設定の作品も多いですが、
柚希編はそういう特殊なシチュエーションがない為、
今までこのジャンルを聴いたことがない方にもおすすめです。
ちょっと音質が良くない所があるのが難点ですが…。
(使用するダミヘを変えたそうで、2作目以降は改善されています)
「恋。しかるべき ~篠原 蒼汰編~」(CV:佐和真中さん)
シナリオは朝比奈きっかさん、ひよさんはシナリオ監修です。
蒼汰編は秋。
実家暮らしのヒロインと、東京で就職した5歳上の実兄・蒼汰の恋。
蒼汰は、一度は妹の恋心を受け入れたものの突き放し、
それでも互いに、許されない想いを断ち切ることができず…。
兄としての愛情と、1人の男としての愛情。
その狭間で揺れる蒼汰の言動にはやや身勝手さも感じましたが、
抑えきれず踏み込んでは戻り、兄妹から恋人同士になっても、
最後の一線はなかなか超えられない、葛藤と背徳感に切な萌え。
近親ものは苦手傾向なので、購入はちょっと迷いましたが、
佐和さんの声も素敵だったし、買って良かったです。
苦悩の末に選び取った、誰にも言えない関係。
甘く、切なくほろ苦い、禁断の恋の物語です。
「恋。しかるべき ~芹沢 拓海編~」(CV:あさぎ夕さん)
シナリオは大島さくらさん、ひよさんはシナリオ監修です。
拓海編は春。
東京から来た大学研究員のヒロインと、一回り年下の拓海の恋。
落ちこぼれを自称する拓海に研究を手伝ってもらい、
次第に仲良くなるなかで、彼が抱えている心の傷が見えてきて…。
2~3歳以上の逆年齢差はあまり好みではない為、まず12歳下で迷い、
でもあさぎさんの声がすごくいいしなあと地雷覚悟で買ってみたら、
恋しかシリーズで一番はまりました。
拓海が大学に進学し、距離感の変化が分かる特典CDも良かったです♪
18歳以上推奨シチュCDはラブシーンに重きが置かれていて、
話の展開が早いものが多いですが、拓海編はその傾向が強く、
シナリオの時間配分にはやや難ありなので、こんなにはまったのは、
あさぎさんの声や演技によるところも大きいです。
拓海がヒロインに恋するきっかけや、何気ない仕種の意味など、
上手いと思うシーンが幾つもあったし、一回り離れているからこそ、
ヒロインの逡巡がもっと丁寧に描かれていたら、なお良かったなと。
いやまあ、こうやって何だかんだ言いつつも、初Hシーンで、
ヒロインにあれこれ教えてもらいながら、「ごめん」を連発して、
一生懸命で可愛い拓海には、盛大に萌えましたけども(笑)
余談。
柚希編購入時、アニメイトでは先着でブロマイドが付くのを知らず、
レジで出された半裸の柚希に驚いて、挙動不審になりかけました
あれはリアルに心臓に悪かった…。
蒼汰編以降は別バージョンが1枚目になって良かったです。
「Dark Night Princess」シリーズ
童話モチーフで、ヒロイン×男性2人の3P特化シリーズです。
18歳以上推奨作品の中でも特に人を選ぶコンセプトで、
私も3Pは苦手傾向だし…と当初は購入を見送っていましたが、
ネットで感想を読んで、怖いもの見たさに近い感覚で聴いてみたら、
……いやもう、ほんとにすごかった
ただでさえダミヘ収録で音に立体感と臨場感があるのに、3Pでは、
台詞やリップ音に、もう1人の吐息やリップ音などが重なるので、
なんというか逃げ場がなくて、耳が死にそうになります。
かなり濃いですが、あくまで女性向けで下品さはありません。
ストーリーは途中経過が潔くすっ飛ばされている感じですが、
アダルト要素に特化したシリーズなので、これはこれでありかと。
童話モチーフという、馴染みはあるけれど非現実的な世界観で、
2人の男性に溺愛され快楽に溺れる物語を割り切って楽しめるなら、
おすすめしたい、エロティックなダークファンタジーです。
「Dark Night Princess ~スノーホワイト~」
(テオ:金田亮さん,クルト:あさぎ夕さん)
「白雪姫」の小人に当たるのが、森で暮らすテオとクルトの兄弟。
穏やかで優しい兄のテオと、お調子者で甘えん坊な弟のクルト。
白雪姫は匿ってもらう代わりに家事を受け持つことになるが、
やがて2人に身体も求められ…。
出会いのトラック1の後、いきなり3Pです。
破壊力があり過ぎて、耐えきれずに何度かイヤホンを外しました。
こんなの一気に聴いたら、心臓が持ちません…。
継母に生きていることを知られ、再び命を狙われる白雪姫。
「君のためなら何でもする」
そう言うテオとクルトが取った行動は…。
ずっと2人だけの狭い世界で暮らしていたせいか、
何処か歪んだ価値観を持っている兄弟。
その2人に、ずっとここで守られ、愛され続ける。
それは「幸せな結末」なのか…?
甘い声で、狂おしい快楽で、出口のない世界に追い詰められていく。
王子様と出会うことなく、森の奥に囚われた、
明るい陽射しよりも夜の闇が似合う「白雪姫」です。
ちなみに、初めて2人と関係を持った夜の白雪姫視点SSが、
大人の女性向けシチュCD特集誌「HONEY Style」に載っています。
お姫様が何故すんなり家事ができるのかも、これを読むと分かります。
(同じ雑誌に、恋しかの蒼汰視点SSも載っています)
追記
2015/12/22に、公式サイトでこの白雪姫視点SSが公開されました。
反響が大きかった為、雑誌発売元の許可を得ての掲載だそうです。
「Dark Night Princess ~ラプンツェル~」
(ディートハルト:鷹取玲さん,ユリウス:ルネッサンス山田さん)
「ラプンツェル」の魔女に当たる、育ての親のディートハルトと、
ラプンツェルを見初めて塔の外へと誘う、隣国の王子ユリウス。
それまで自分の世界の全てだったディートハルトを愛しながらも、
ラプンツェルは、新しい世界を教えてくれるユリウスにも惹かれ…。
開始時点で、ディートハルトとはすでに男女の関係になっています。
ディートハルトが逢瀬に気付き、ユリウスを捕らえて…となるので、
スノーホワイトとはまた別の意味で好き嫌いの分かれる展開ですが、
これは、トラック5と7で変わる3人の関係性を楽しむものかなーと。
ラプンツェルの選択は確かに狡いですが、3P特化シリーズだし、
この世界観でここまで吹っ切ってる作品だと、嫌悪感はないですね。
店舗特典は、もしどちらかを選んでいたら?という後日談です。
ステラワースで買ったのでディートハルト編を聴きましたが、
本心が語られていて、本編とは違う甘さを楽しめます。
スノーホワイトとの連動特典で付くSS集も良かったです。
SSもどちらかを選んだその後になっているので、本編と合わせて、
3Pと個別エンドの乙女ゲームをクリアしたような気分です(笑)
本当に長いですね
ひよさん作品には今までも価値観をよくひっくり返されているので、
苦手意識がある設定の作品も、試しに聴いてみたら萌えが勝って、
だんだん楽しめる範囲が広がってきている感じです。
ひよさんシナリオならどんな作品でも楽しめたわけではなく、
買ってみたら思いっきり地雷だったこともありますが…。
スノゥドロップスは個人的に外れがないブランドなので、
今後発売される作品も楽しみです。